細胞の表面には、直径わずか数ナノメートル(nm)以下の小さな穴がたくさん開いています。これはバイオナノポアと呼ばれ、タンパク質でできており、細胞の内外でイオンやDNA、薬などを運ぶ重要な役割を担っています。この優れた機能は、センサーなどに応用できる可能性を秘めています。
>CHALLENGE
半導体の限界と分子デバイスへの挑戦
私たちが普段使っているあらゆる電子機器には、半導体デバイスが欠かせません。これまで、半導体は「ムーアの法則」に従い、小型化と高性能化を繰り返してきました。しかし、この微細化には限界が見え始めています。
>BARRIER
半導体微細化の壁
私たちは2006年から、微細加工技術を駆使して固体ナノポアの研究開発を進めています。特に、電子線描画装置、ビーム補正技術、エッチング技術を組み合わせることで、ナノポアの厚みと直径を極限まで小さくすることに成功しました。 現在、私たちは企業と協力し、直径50nm以下、厚み50nm以下の固体ナノポアを、高い精度、再現性、そして高い歩留まりで安定して作製する技術の開発に取り組んでいます。


